新製品紹介

日立金属技報 Vol. 31（2015）

通信事業者向け 100G イーサネットスイッチ

100 Gigabit Ethernet Switch for Telecommunications Carrier

Ethernet switch ：Apresia26010， Apresia26004

2010 年以降スマートフォンやタブ

レット端末の普及，動画配信サービ

スの拡大により，モバイル端末から

のデータトラフィックが急速に増加

している。それを受け通信事業者に

おいてはネットワークの高速化，大

容量化が急務となっている。これら

の市場要求に応えるため，日立金属

は 100G イーサネット

®＊1

に対応し

た通信事業者向けイーサネットス

イッチとして，スイッチング容量や

収容可能なポート数の異なる 2 つの

モデル「Apresia26010」，「Apresia

26004」を 2013 年 9 月に製品化した

（図1）。

1．特長

（1）従来の 1，10 Gbps の伝送速度に

加え，100 Gbps に対応する 100G

カードを新規開発した。カード間

を高密度に配線することで 2 Tbps

のスイッチング容量を実現した。

（2） LAG（Link Aggregation Group）

機能

＊2

は1対1の装置接続しか

想定されておらず，装置本体が故

障した場合は通信障害が発生して

しまう。MC-LAG（Multi Chassis-

LAG）機能は，Bridge ポート間で

LAG 情報を共有，シャーシ間の

同期をとることで，2 つの装置に

分散して LAG を組むことが可能

である。これにより , 装置本体が

故障した場合でも通信障害を回避

可能にした（図2）。

（3）イーサネットの保守運用管理を

目的とした国際標準Ethernet

OAM（Operation Administration

and Maintenance）機能を搭載し

た。

（4）ネットワークを停止させること

なくソフトウェアを更新する無瞬

断バージョンアップ機能を搭載し

た。

2．仕様

Apresia26010，Apresia26004の

仕様を表1に示す。

＊1 イーサネットは，富士ゼロックス株式会社

の登録商標です。

＊2 複数回線を仮想的に１回線と見なすことで

故障耐性を向上させる技術。

（電線材料カンパニー）

図 1 Apresia26000 シリーズ外観（a）Apresia26010

（b）Apresia26004

Fig. 1 Appearance of Apresia26000 Series (a) Apresia26010

(b) Apresia26004

図 2 装置故障時の動作の比較（a）LAG（Link Aggregation Group）（b）MC-LAG（Multi Chassis-LAG）

Fig. 2 Comparison of operation in equipment failure (a) LAG (Link Aggregation Group) (b) MC-LAG (Multi Chassis-LAG)

表 1 Apresia26000 シリーズ仕様一覧

Table 1 Specification of Apresia26000 Series

（a）

（b）

100G line card

100 mm

Item/Model Apresia26010 Apresia26004

Switching capacity 2 Tbps 800 Gbps

Number of line card slots 10 4

Maximum

number of ports

1G 480 192

10G 120 48

100G 10 4

Maximum

power consumption

3,900 W 1,700 W

Dimensions (W x D x H)

482 x 621 x

663 mm

482 x 456 x

395 mm

Operating temperature 0 to 40℃ 0 to 40℃

（a）（b）

Switch A

LAG

Bridge port

LAG

Switch B

Switch C

Switch A

Apresia26010

Switch C