新製品紹介
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日立金属技報 Vol. 31(2015)
自己学習型マスフローコントローラ
Self Leaning Type Mass Flow Controller
Mass flow controller :HG200 series
1 HG200 シリーズ MFC 外観
(EtherCAT 通信仕様)
Fig. 1 Appearance of HG200 series MFC
(EtherCAT version)
3 HG200 シリーズ MFC の応答性改善結果圧力:50-450 kPa)
(a)Legacy MFC (b)HG200 MFC
Fig. 3 Response time improvement of HG200 series (Inlet pressure: 50-450
kPa) (a) Legacy MFC (b) HG200 MFC
 高集積・微細化が進む半導体にお
いて,半導体製造プロセスの流体制
御に使用されるマスフローコント
ローラ以下MFC と示す)にも
微細化を実現するための厳しい性能
が求められている。一般的に
MFC の高性能化は高精度,高速応
答性などに代表されるが,高速応答
よりも製造装置間や反応炉間の機差
が問題となる場合が多く,それらは
半���体の性能のばらつきに直接影響
する。この機差はMFC に関して
は流量精度や応答性の個体差に起因
し,これらの低減が求められている。
また,ウェハーの高密度化や大口径
化によって,プロセス不具合による
ウェハースクラップコストが肥大し
ており,プロセス不具合発生前に装
置に警告を発し , 事故を予防する自
己診断技術も要求されている。開発
した MFC「HG200 シリーズ」図1
では既存製品からの性能向上を図る
とともに,先述の個体差を低減した。
また自己診断技術を開発し,これか
らの半導体プロセス革新に貢献でき
る製品とな���た。
特 長
(1)習機能を付加することにより
一定の応答性を安定して実現で
きる。これにより応答性の個体
差をゼロに近づけることができ
図2
(2) MFC に搭載したセンサーで���
測した温度,圧力と事前の実ガス
試験で得られた実ガスごとの固有
情報から計測流量や応答性を修正
し,動作環境が変化しても一定の
性能が発揮できる図3に入力
圧変化時の応答性を図4に流
量精度安定性のグラフを示す。従
来は 6% であった流量誤差を 1%
以内に低減した。
(3) 自己診断機能により制御安定性
をリアルタイムで診断。不具合があ
れば装置に診断結果を伝送する。
(4) SD カード機能を搭載し自己診
断結果や MFC 出力の履歴を保存
することができる。
(5) EtherCAT 通信対応により次世
代半導体装置への搭載が可能。
(日立金属ファインテック株式会社)
4 HG200 シリーズ MFC の流量精度安定性
環境温度 25℃ → 60℃)
Fig. 4 Flow accuracy stability of HG200 series MFC
(depending on temperature change 25 to 60ʝ)
20 mm
2 学習機能による応答性学習波形目標応答時間を1秒に設定した例)
Fig. 2 Response wave of learning function (target time is set to 1 sec)
MFC read out (%)
Time (sec)
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4
20
40
60
80
100
Setpoint: 100%
Setpoint: 73%
Setpoint: 35%
Setpoint: 12%
Setpoint: 2%
Response wave before learning
←Target time
Flow accuracy (%SP)
MFC Setpoint (%)
-10
0
-8
-6
-4
-2
0
2
20 40 60 80 100 120
HG200 MFC
HG200 MFC
Legacy MFC
Legacy MFC
HG200 MFC
Legacy MFC
Gas quality
CF4
C4F8
CHF3
MFC read out (%)
Time (sec) Time (sec)
0
0
20
40
60
80
100
120
MFC read out (%)
1
0
0
20
40
60
80
100
120
122
(a) (b)
Overshoot by
Legacy MFC at
high inlet pressure
Set
point
Set
point